ことばと音楽 de 支援 〜有働眞理子・高野美由紀共同研究サイト〜

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ニコラ・グロウブさんとのセッション

ストーリーテリング with 音遊び コラボレーション

 インタラクティブな語りの場や、活性化された即興音楽演奏の場で、対話発生の原型とも表現したくなるような多様な現象に遭遇することがあります。支援実践に関わる方々の経験知として、多くは個別に認識されることですが、共有することを通して、体験が受益者となるべき人々(知的障害児・者や対話困難でお困りの方々)に広げ、伝えることが可能になります。
 英国で活躍するストーリーテリング実践家ニコラ・グロウブ氏をお招きし、連休期間に、教育・福祉関係者や関心のある方向けに(小中高大の学徒の皆さんもウェルカムです)ワークショップを行います。英国での実践例を学び、日本の実情(言語や教育事情)に合わせた応用ができるようなスキルを身につけることを目指します。

【ニコラさんについて】

 ロンドン大学でPh.D取得後、ロンドン市立大学で教鞭をとった後、ストーリーテリング活動のNPO(Open Story Tellers)を立ち上げ、英国内の多様なコミュニケーション教育に携わりながら現在に至ります。その活動は高く評価されており、優れた慈善事業として受賞(the Frome Standard's Charity of the Year)もされています。

   

神戸音遊びの会とのコラボレーション

語りと即興音楽の融合の試み
 本研究連携研究者の沼田里衣が代表を務める神戸音遊びの会との共同セッションを、ニコラさんの希望で実現することになりました。インタラクティブなナラティブと即興演奏のからみで、どのような対話的現象が生まれるか、世界的にも珍しい試みになる予定です。お知らせなどを適宜アップしていきます。
音遊びの会

日本のストーリーテラーのお一人、光藤由美子先生から学ぶもの

 本研究では、対話に使用される言語表現表出のスタイルや特徴の他、対話そのものの構図や内容にも考察と工夫の幅を広げ、「語り」「ナラティブ」といった領域のことを学び始めています。一般によく知られている、文字化されたテクストを伝達する「読み聞かせ」とは異なり、演技性の高い、聞く人との相互作用をより積極的に取り組む方向で、文字情報や「読む」行為に依存しない対話の様相から、支援の手がかりを得たいと考えています。
 導入として、2015年1月に、松山おはなしの会で活躍される光藤由美子先生をお招きし、「ストリーテリング」の基本概念と進め方のワークショップを実施しました。これは、主に基盤研究(C)(課題番号:24531245、研究代表者高野美由紀)の支援を受けて実施されましたが、本プロジェクトに、関連のある活動が引き継がれます。

障害者とつながるストリーテリングワークショップ(PDF)